相続財産の生命保険契約を調べる方法


相続が発生した場合に、相続財産に何があるのか相続人が把握するのが困難であるケースがあります。遺言書や終活ノート等がある場合は把握しやすいのですが、被相続人が生前子供たちと離れて一人暮らしであった場合も今後増加してくるものと予想され、相続財産把握困難なケースも増えてくるものと思われます。


今回は相続財産(税務上)のなか生命保険契約を調べる方法として、一般社団法人 生命保険協会の「生命保険契約照会制度」について簡単にとりあげます。


「生命保険契約照会制度」は生命保険各社が加盟する一般社団法人 生命保険協会を通じて、被相続人が契約者又は被保険者になっている生命保険契約がどこの保険会社にあるのかを相続人等の照会により調べてもらう(有料です)制度です。
それにより判明した保険会社に具体的な保険契約の情報を照会します。


相続税の申告実務の際は、被相続人の通帳の記録、保険証券の存在、保険会社からの郵便物の存在等により契約の存在や内容が判明するのですが、それらを通じてもなお判明しない、あるいはそれら自体も紛失等していて把握出来ないケースは「生命保険契約照会制度」を利用して把握するという最後の手段のようなものかと思います。


相続人が困らないよう終活ノートのようなちゃんとした形式まではいかなくとも、財産リストのメモくらいは生前に作っておくことが大事なことかと思います。

 
2021年08月13日